ホームページ用画像と印刷用画像の違い

ホームページを運営しているということは、チラシやパンフレット等の印刷物を作られることも多いと思います。

どちらも『画像を作成』するわけですが、ホームページ用の画像と印刷用の画像との違いを簡単に説明してみようと思います。

画像の大きさが違う

「ホームページ上の画像を印刷したらボヤけてた!」という経験はありませんか?

これは、ホームページ上で使用する画像については、解像度(密度)が低く設定されているからなのです。

ホームページ用の画像では解像度(密度)が72dpiから96dpi程度で良いのに対し、印刷用は350dpiも必要になります。
※dpi → dot / inch(ドット パー インチ)つまり、1インチ当たりどれだけの点があるか?ということです。

同じ大きさの枠に対して点がたくさんある(密度が高い)方が『きめ細かい画像』というわけです。

ホームページは『画面(モニタ)』で見ますよね?

画面(モニタ)では1インチ当たりの密度が低いので、これ以上細かい画像は必要ない(それ以上キレイに表示されない)ですし、
あまり大きな画像ファイル(きめ細かい画像)にしてしまうと画像自体のデータサイズが大きくなり、結果ホームページの表示が遅くなってしまいます。

なので、なるべくデータサイズの小さな画像で作ってあります。

例えば横幅10㎝の画像を作るとして
ホームページ用だと 横幅 378px で作成すればよいのに対し、
印刷用だと 横幅 1378px 必要になります。

約3倍~4倍になっちゃいますね。

印刷用の画像をパソコンのモニタ(画面)で見ると大きく見えてしまうのは、このせいです。

もちろん画像を作る際にも、印刷用だと細かい部分もきっちりと作り込まないとボヤけたりズレたりしてしまいますし、大きさも大きいぶん手間も時間もかかるわけです。

色の作り方が違う

画面(モニタ)上では『RGB』という色の形式で表示されます。
R—Red
G—Green
B—Blue

画面(モニタ)は『光』で色を表現しますよね?
そう、光の三原色です。

赤・緑・青の色を組み合わせて様々な色を作り出しているのです。

話題はそれますが、先日話題になった青色LEDはこの意味で「LEDで全ての色を表現できるようになった」という革命を起こすものでした。

では印刷ではどうやって色を作るのでしょう?

印刷用では『CMYK』という色の形式が使われます。
C—Cyan
M—Magenta
Y—Yellow
K—Black

これらの色(水色・ピンク・黄色・黒)のインクを組み合わせて様々な色を作り出します。

実はRGBの方が表現できる色が多いため、RGBで作成した色を印刷用にするとどうしてもくすんだり違う色になったりしてしまいます。

ですので印刷用の画像データは『CMYK』で作成します。

使用ソフトが違う

私はもともとWEB屋でしたので、WEB用画像を作るためのFireworksというソフトを愛用しています。
WEBパーツを作るのに最適だからです。

ですが印刷用CMYKでの色指定ができません。
印刷用データにするためには、Photoshopというソフトを使うことになります。

最後に

どうしてこういうことを書こうと思ったかというと、
「印刷用データの単価が高いのは何故?」
と聞かれたことがあるからです。

上記の通り、ホームページ用と印刷用とでは『手間(必要な時間)』がかなり違います。

大きさが変わるだけで作成時間もそんなに変わるの?と思われるでしょうが、
簡単に言いますと、同じ絵を画用紙に描くのとタタミ一畳分の大きさの紙に描くのとでは、時間のかかり方が違うのは想像つきますよね?

またソフトウェア自体の価格で言うと、Photoshopの方がかなり高いです。

そういった『手間賃(時間給)』と『経費』も入るため、印刷用データの作成単価は高くなってしまうわけです。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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